GaNパワーデバイス

青色LEDで大成功をおさめたGaNは、電子デバイスとしての大きなポテンシャルも秘めています。既にGaNの高出力高周波トランジスタはWiMaXやLTEの基地局に使われはじめていますし、GaNパワートランジスタは数年前から生産がはじまっています。これらは横方向に電流が流れる横型デバイスです。これから大きな展開が望めるのは、縦方向に電流を流すGaN縦型パワーデバイスです。しかし、LEDや横型デバイスに比べると、GaN縦型パワーデバイスに必要な基礎研究、基盤技術はほとんど未開拓。2014年10月、内閣府のプロジェクト(戦略的イノベーション創造プログラム)として複数の企業・大学と共同で、当研究室が基礎研究を担当して縦型GaNパワーデバイス実用化に向けた研究が始動しました。まずはSiCに比べると未解明のパワーデバイス材料としてのGaNの基礎物性の解明に取り組んでいます。